転職ご相談事例

60代になっても働きたい。定年後も働ける、薬剤師の求人ってある?

直美さん
58歳、女性

あと2年で定年を迎える、もういい年のおばあちゃん薬剤師です。こじんまりとした調剤薬局で働いています。やっと60歳かという気持ちよりも、ほんのあと2年で薬剤師として働けなくなってしまうことがとても残念で仕方ありません。率直に言うと、まだまだ働きたいのです。

もう何十年も昔の話にはなりますが、学生のころから憧れていた薬剤師になれたときは、それはもう嬉しくて何日も飛び跳ねて喜びました。働き始めてからも、日々新しい知識を吸収して患者さんの力になれることがとにかく楽しくて、毎日があっという間に過ぎていき、気がつけばもう58歳。まだまだ薬剤師として働きたりないし、働く体力も十分に残っています。

というわけで、今働いている職場に再雇用をしてもらえないか聞いたのですが、答えは残念ながらノー。周りを見ても60歳を超えて働いている薬剤師はいなかったのでなんとなく覚悟はしていましたが…。そんなこんなで今の職場を定年退職したら、60歳以上でも働ける職場に転職しようと考えています。

この年齢で転職だなんて、簡単じゃないことは分かっているつもりです。でも、私は薬剤師の仕事が大好きですしもっと人の役に立ちたいです。退職してもとくにやりたいことがないので、人生のやりがいという意味でも薬剤師を続けたいと思っています。

定年後も働き続けるために60歳で転職というのは、現実的に可能なことなのでしょうか?

ドラおじさん
薬剤師専門の大手人材紹介会社に勤務していたアドバイザーで、薬剤師転職のプロ。見た目はメタボだけど仕事はめちゃくちゃ頼りになるおじさん。(ドラおじさんの詳細はこちら

非常にやる気のある方だとお見受けしますが、それを前提にお伝えすると、65歳定年の企業、もしくは70歳ぐらいまで契約社員、嘱託社員で雇ってくれるというところがあるので、そちらのご紹介が出来ると思います。

ただ60代ってやっぱり積極的に採用している年代ではないんですよ、どの会社も。なので数打ちゃ当たるにはなってしまいますね。

65歳定年の会社というのは年々増えてはいて、定年の年齢もだんだん延長されています。60歳定年のところでも、実情は70ぐらいまで嘱託で雇っているという会社もあったりします。ただやはり、多いわけではないので、60になると直美さんのように転職しちゃう方が多いですね。

直美さんのような方って、その会社でもご活躍されているケースが多いので、転職活動をしながら退職交渉をしてみたら「いやいやあなただったら嘱託であと5年ぐらい雇うよ」みたいなことを言われた、というのがよくあるケースです。ただ直美さんのお勤め先はダメということなので、制度上、雇用できないってことなんでしょうね。これは仕方ないですね。

年収は嘱託なので、350後半から400前半、大体400前後に落ち着くケースが多いと思います。会社によっては、正社員として雇用いただけて500万とか600万とか、けっこう高めの年収を出してくれるところもあるにはあるんですけど、稀です。

ひかりひかり
都内のドラッグストアで働いていた薬剤師。現在は九州でのんびり暮らしています。現在は現場を離れ、ライターふくめいろいろな仕事にチャレンジ中。

定年後も薬剤師として働きたいという直美さんが、とてもキラキラと輝いて見えます。患者さんにも周りの薬剤師にも頼りにされている直美さんの姿が浮かぶようです。私も直美さんを見習って、日々の勉強を頑張らないと…!

今の職場で再雇用をしてもらえないのは残念ですね。せっかくなら慣れた職場で働き続けたいですよね。うーん、私なら「ここの職場で働きたいです!お願いします!」って粘っちゃうかもしれません。「会社だって私にいてほしいでしょ?」ってオーラを出すのも良いかもしれません(笑)

とはいっても、一度断られているのなら再雇用は難しいのが現状でしょう。そうなると直美さんが考えているように「他の薬局への転職」が第一候補になります。年金を貰えるのが原則65歳以上になったこともあって、ちょっと前よりも「60歳以上でもOKです!」って薬局が増えたような気がしますね。中には「65歳以上でも!」なんて求人もありますよ。

私はこれまで定年後も働くなんてちっとも考えていなかったので「65歳以上でも働くなんてすごいなぁ」なんて実は思っていたんですが、よく考えたら「そうでもしないと生活費がたりないかも」と今から焦っています。貯金をしとかないとな…(汗)

60歳で転職というのは、勇気もいるし大変なこともあるかもしれないですけど、可能か不可能かって聞かれたら可能です!!私の知り合いには企業で定年まで勤めて、退職後にドラッグストアに転職した方がいますよ。調剤経験がなかったのでOTC専門で働いていました。その方もやっぱり「まだ働きたい」って気持ちが大きかったみたいです。

直美さんの場合は調剤経験も豊富にあるようなので、あとは60歳以上可の求人が見つかりさえすれば意外とすんなり転職できるのではないでしょうか?

ただ、どうしても60歳以上だと年収が今までより低くなりがちなのと、新しい職場に慣れるまでは大変だってことは覚悟しておいたがいいと思います。棚の位置が違うだけで、かなり変わりますからね…。ちなみに私は店舗が変わるたびに薬の場所が分からず泣きそうになっています(泣)

ところで、日本で一番高齢な薬剤師が何歳かご存知ですか??なんと!95歳!!(2019年時点)日本どころか世界最高齢の現役薬剤師とのことで、驚くことにギネス登録もされたみたいです。

95歳になっても現役で薬剤師をやっているって、すごいの一言に尽きます。95歳という数字を見ると、60歳で薬剤師をやっていても不思議ではない気もしてきませんか?

直美さんがこれからも薬剤師の人生を楽しめるように応援しております!

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