転職ご相談事例
結婚にともない、家族を養うために収入を上げたい。どうすれば年収アップできる?
- 尾崎さん
- 25歳、男性
結婚したのを機に、年収に不安があり転職を考えています。
将来的には、事務職の妻(年収280万円)と共働きをして、子供は2人くらい欲しいと考えています。ただ、今の仕事では大幅に年収アップは望めないので、そもそも子供や家族を養っていくことができるのか不安です。妻は仕事を続けると言ってくれていますが、保育園に入れなかったり、子供が病気だったりしたら働くことが難しくなる可能性もあると思うんです。そうなった時に支えられるように、年収を確保したいと思うようになりました。
現在は大手ドラッグストアにいるのですが、転職しないと家族を養うのは難しいでしょうか?大手ドラッグストアでキャリアを積んでいくよりも、やはり薬剤師資格をいかして、専門性を磨いて転職する方が将来的に安定するでしょうか?もし現職を続ける場合、年収をあげる手はありますか?
恥ずかしながら、勢いで結婚を決めてしまったので、ライフプランは全く考えておりませんでした。家族を幸せにするためにも、私ができることを今から頑張りたいと思っています。お忙しい所お手数おかけしますが、ご回答よろしくお願いいたします。
- ドラおじさん
- 薬剤師専門の大手人材紹介会社に勤務していたアドバイザーで、薬剤師転職のプロ。見た目はメタボだけど仕事はめちゃくちゃ頼りになるおじさん。(ドラおじさんの詳細はこちら)
お問い合わせありがとうございます。ドラおじさんです。
これまで数百人の薬剤師の皆さんの転職相談をお伺いしましたが、転職を考えるきっかけで最も多かったのが「結婚」です。「ご家族を養うために収入を確保したい」というお考えは素晴らしいと思います。
まだお若くていらっしゃいますし、「年収アップ=転職」と決めつけてしまうのは早計かもしれません。今後、順当にキャリアアップした際の年収額も調べた上で、現在の会社でキャリアアップした場合の年収と比較してみましょう。
ドラッグストア業界はシェア争いが激しく、同業他社へ転職をしても、生涯年収にあまり大きな違いはないかもしれません。エリアマネージャーなど、マネジメント層に行った方が生涯年収があがります。ドラックストアや薬局でエリアマネージャーになれば、首都圏在住で800万円~1,000万円程度の年収を確保することができます。
一方、地方で管理薬剤師になれば、比較的早期に年収800万円を実現することが可能です。ただこちらの道は、地方でしか年収800万円を稼げない人になってしまう可能性があります。尾崎さんはまだお若いですし、少し時間はかかりますがキャリアアップを目指した方が、キャリアが安定しますのでそちらをおすすめしたいです。
併せて、「今後必要になる年収」も試算してみることが大切です。お住いになる地域やお子さんの人数によりますが、一般的には600万〜800万程度だと思います。
例えば、子供2人を育てて持ち家の購入を考えた場合、30歳の時点で年収650万円以上ないと、教育費を借りることになってしまったり、老後の資金が用意できなくなったりという問題が生じてしまいます。この状態で奥様が何らかの事情で働けなくなってしまった場合、生活に余裕を持つのは難しいでしょう。更に、習い事に複数通ったり、私立小学校に通ったりすると、子供にかかるお金はもっとに増えていきます。手当や助成金などもありますが、基本的には臨時収入の扱いとし、あてにしないで生活ができるようにしておかないと、急な出費に対応できなくなってしまいます。
結婚をした後の転職は、ご自分のお考えだけではな、奥様とのライフプランを踏まえて考えることが重要なポイントです。奥様ともよく話し合って、ライフプランを考え、それをもとにキャリアプランを描いてみましょう。
またいつでもお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願いいたします。
- ひとみ
- 薬剤師、ライター。オランダ在住。(詳細はこちらのページで)
将来的にも年収を確保したいのであれば、私は「大手ドラッグストアでキャリアアップを図る」ことをお勧めします。
というのも調剤薬局の経営は、薬価や調剤報酬改定によってダイレクトにダメージを受けると思うので。いま、国は医療費を抑えるために調剤薬局にとって、厳しい改定が続いてますよね?これからもこの傾向は変わらないんじゃないかと思います。マイナス改定が続いたら、調剤薬局の薬剤師の年収は下がっていくと思うんですよね。
一方で、国は医療費を削減するために、ドラッグストアなどでサプリメントや市販薬を購入して自分でケアをする「セルフメディケーション」を推進しています。これからは、お客さんの健康に関する悩みを聞いてサプリメントを選んであげたり、症状を聞いて市販薬を選んであげたりするドラッグストアの薬剤師の活躍が期待されます。
今後ドラッグストアで重宝される薬剤師を目指して、お客さんの悩みや症状から適切にサプリメントや漢方薬・市販薬を選べるよう、知識を身につけてみてはいかがでしょうか。