転職ご相談事例
万年平社員の40代薬剤師。教育費を稼ぐためにキャリアアップしたいけど、今さらできる?
- 中野さん
- 44歳、男性
はじめまして。ちょっと情けない相談なのですが聞いてください。
私は、大手と呼ばれる調剤薬局チェーンの、都内の店舗に勤務しています。
人に指示を出したり、先頭に立ってまとめたりするのが昔から苦手で、薬局長などの役職に就いたことはありません。
しかし、子供の大学進学でお金が必要になってきた事に気づいたので、700〜800万くらいを目指して、キャリアアップを目指した方が良いのかなという気持ちになってきました。
今まで万年平社員だった私でも、この歳からキャリアアップしていけるのかが知りたいです。
子供が2人いるのですが、1番上の子供が高3の受験生です。第1志望は国公立大学なのですが、模試の結果を見るにかなり厳しい状況で、滑り止めの私立大学に通う可能性も視野に入れています。
私立大学の入学金やら授業料やら調べてみると思った以上の金額で、初年度は教科書代なども入れると150万近くかかりそうです。
高校までは公立だったこともあり、教育費に関していまいち危機感がありませんでしたが、正直いまは不安でいっぱいです。もしも下の子も私立大学なんてことになると、払いきれる自信がありません。
今は年収600万円台なのですが、今の会社では、役職につかない限り大幅に年収が上がる見込みはありません。
お金目当てでいきなりキャリアアップを目指すなんて自分でも恥ずかしいのですが、背に腹は変えられないと思っています。もしも役職につかせてもらえるなら、精一杯頑張るつもりです。
- ドラおじさん
- 薬剤師専門の大手人材紹介会社に勤務していたアドバイザーで、薬剤師転職のプロ。見た目はメタボだけど仕事はめちゃくちゃ頼りになるおじさん。(ドラおじさんの詳細はこちら)
「役職に就いてこなかった経緯」次第かなと思います。
声をかけられたけど役職に就かなかったのか、そもそも声をかけられていないか?で、もし一度も声をかけられたことがないのであれば、キャリアアップできる望みはかなり薄いので、諦めたほうが良いです。
大手薬局って、管理職がものすごく足りていないんですよ。で、管理職をやれそうな方には一度はかならず声を掛けているものなんですね。例えば、管理職はやりたくない!って公言している人にも「なんとかやってもらえないですかね……?お願いします!」という感じで、ダメ元で打診しているくらいです。
つまりその状況で声がかからないというのは、相当に頼めないというか、やらせられない、そういう評価になってしまっているのだと思います。
ただ一方で、声を掛けられたけど断っていたというのであれば、望みアリです。その場合は人事に対して「ちょっと思うところがあって、薬局長にチャレンジしたいと思うようになったんですけど、まだ自分ってチャンスありますか?」という打診をしてみて下さい。おそらく「お!マジで? じゃあ、次の機会に調整するよ」という感じになるかと。
なお、キャリアアップの動機が「お金」というのはよくある話なので、恥ずかしいということは全くありません。
中野さんがもし声がかからなかったパターンであった場合ですが、年収700〜800万円が絶対に必要であれば、地方で働く、ないし全国転勤ありのキャリアに切り替える。そういう方向に切り替えたうえで、残業代を加えてなんとか700万まで近づける、というのが現実的じゃないかと思います。
- すなめり
- 薬剤師、調剤併設ドラッグストア勤務。管理薬剤師経験あり。プライベートでは3人の子を持つワーキングマザー。
うーーーーーん……ありっちゃありで、役職に就くこと自体はできるかもしれないですけど、ぶっちゃけ上手くいかないと思います!
やっぱり人には向き不向きってあるんですよね。いくらかわいいお子さんのためと思っても、向いてないものは向いてないです。
中野さんも、周りのスタッフも、みんな辛い思いをすることになると思います。それで病んじゃったり、会社に居場所がなくなっては元も子もありませんよね。
ということで、無理にキャリアアップを目指すのはやめましょう!
うちの会社にもいますよ。薬局のスタッフからも患者さんからも、何かとクレームを受けがちな、どう考えても向いてないだろって薬局長が。
スタッフに信頼されてないので、事務さん同士で連絡を取り合って、薬局長に報告なしで勝手にシフトを変えたり、薬局長をすっ飛ばしてエリアマネージャーに退職の相談をする薬剤師がいたり、みんなやりたい放題。
自分が起こしたインシデントを薬局内でうまく共有できていなくて、再度来局した患者さんにブチ切れられたなんて話も聞きました。薬局は崩壊寸前です。
どうしても稼ぎたいなら、僻地に転職なんかどうですか?覚悟を決めて単身赴任したら、年収700万いけると思いますよ!
うちの会社にもそういう人たくさんいますけど、1番印象に残っているのは、奥さんに完全に金銭管理されている50歳ちょっとのおじちゃんでした。
その日に使ったお金を毎日奥さんに報告させられていて、少しでも無駄遣いすると怒られるそうです。クレジットカードや電子マネーはもちろん、無駄なお金は一切持たせてもらえなくて、いつも財布の中は1000円ちょっと。飲み会代は事前申請制でした。(笑)
その人が別の薬局に異動することになったとき、気を利かせた事務さんが餞別の品にクオカードを用意したら、泣きそうな勢いで喜んだっていう伝説があります。(笑)
まあこれは極端な話ですけど、本当にお金に困ったら出稼ぎもアリってことで。こんな解決策はいかがでしょうか?