転職ご相談事例
夫の転勤が決まった矢先に、妊娠が発覚。妊娠中でも正社員で転職ってできるの?
- ゆったんさん
- 35歳、女性
はじめまして、現在妊娠中の35歳の女性です。新卒で調剤薬局に11年勤めています。
先日夫の転勤が決まり、ついていくことになったのですが、その矢先に妊娠が発覚しました。エリアは地方の政令指定都市です。少し調べてみたところ、薬剤師資格を生かせる求人が多く見つかりました。
妊娠中に転職活動をして、正社員への転職って可能ですか?
新天地は親族がおらず、地元も頼れません。夫は終電近くまで職場にいることが多く、恐らく転勤先でも同様の生活になると思います。そのため、育児は基本的に私ひとりで頑張る前提です。
産休取得・時短勤務可能な正社員って難しいですかね? 出産後はすぐに保育園に預けて復職したいと思っています。
妊娠中の転職活動って調べてみたのですが、あまり経験した方がいないようで、情報が少なくて困っています。もし転職活動が難しい場合には、妊娠中はパートタイムで勤務して、出産後に就職活動をしようと思います。
でも、就職先が決まっていないのであれば、保育園に預けるのはハードルが高いですよね…。
総合的に考えると、妊娠中に転職活動をしておきたいというのが現時点での素直な思いです。
アドバイスをいただけるとうれしいです。
- ドラおじさん
- 薬剤師専門の大手人材紹介会社に勤務していたアドバイザーで、薬剤師転職のプロ。見た目はメタボだけど仕事はめちゃくちゃ頼りになるおじさん。(ドラおじさんの詳細はこちら)
お問い合わせいただきありがとうございます。ドラおじさんです。
ご懐妊とのことで誠におめでとうございます。まずはお身体のことを第一に考えて、お大事になさってくださいね。
転職についてですが、転職できる可能性はあると思います。けれども、どこに就職しても原則として育休は取得不可です。在籍1年以上経過していないと、育休の取得権利が発生しませんのでご承知おきください。
産休については取得することができます。しかし、産休後すぐの復帰は難しいと思うので、休職もしくは退職となってしまうケースが多いです。企業側としては、新卒で入社してきた方が働きやすいように制度を整えていることがほとんど。転職者向けに整えているわけではないので、、妊娠中の方が転職をしても、利用できない制度があるのです。
上記内容を十分ご理解いただいているなら、おそらく就職できます。就職活動をする際には、妊娠中であることを入職前に伝えるようにしてくださいね。応募書類の備考欄に記載しても、面接時に口頭で伝えても良いです。地方の政令指定都市であれば、エリアは分かりませんが、恐らく薬剤師需要が少なくないと思います。そのため、産休に入るまでの間の勤務を了承してくださる薬局を探すことができるのではないでしょうか。
妊娠中の方を正社員として登用する場合、企業側の懸念として「休みがちになるんじゃないか」ということがあります。シフトに穴をあけないよう、子供になにかがあった時に対応できれば問題はないです。親御さんが近いとか、ご主人が在宅ワークで対応ができるとか、そうしたフォロー体制があると良いですね。
また、ゆったんさんは時短勤務を希望されていますが、パートでもよろしいのでしょうか。パートの方が仕事は見つけやすいと思います。なぜならば、入社時から時短勤務を承認してくださる企業が少ないためです。
雇用形態(働き方)についてこだわりがないのでしたら、パートで働いて産後に復職し、転職活動をしても良いかもしれません。パートであったとしても、就業先が決まっている場合には保育園に預けることができると思います。
- M先生
- 精神科医。地方都市の病院勤務。(詳細はこちらのページで)
はじめまして医師のMです。現在妊娠しており、引っ越しも決まっている中での転職活動に関するご質問ですね。まずはご懐妊おめでとうございます。
現段階では妊娠の経過に大きな問題がなさそうですが、無事に出産が終わったとしても、旦那様のサポートがあまり望めない以上は育児負担はかなり大きくなると思われます。子どもが小さいうちは大小さまざまなことが起こり、運よく保育園などが決まったとしても、発熱した場合の病児保育などを行ってくれる場所は少ないかもしれません。
薬剤師資格を生かした仕事をしたいというのはもっともですが、まずは新しい地域での生活、小さい子どもを抱えての生活に慣れることが重要ではないでしょうか。
また、子どもがある程度育ってきてからも、学校行事、習い事、進学の問題など、悩みは尽きないでしょう。
大黒柱の旦那様がいらっしゃるようでしたら、今後長期的に、負担が少なく安定した収入を得るために、薬剤師の中でも専門性を身に着けてはいかがでしょうか。ほかに代わりがいない人材になることができれば、勤務の融通も効きやすくなると思います。
医師の世界でも、特殊なスキル・専門性を身に着け、育児と仕事を良質している女医の先生方は少なくありません。焦って仕事を考えるよりも、妊娠・環境変化という時期を生かして、自分の強みを身に着けてみるのも良いかもしれません。